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匂いが分からない?

匂いは生活を豊かにするだけではなく、ガス漏れ、火災など、危険から身を守る大切な感覚だといいます。目に見えない危険から身を守ることに役立っていると考えられています。

放っておくと危険
鼻の奥にある嗅細胞が匂いの分子を捉え、その情報を脳に伝えることにより、私達は匂いを感じることがでるといいます。嗅細胞は約1千万個あるといわれています。

何らかの原因で匂いを正常に感じにることができない状態が嗅覚障害です。匂いが分からないと、食品の腐敗臭に気づかない、ガス漏れに気づかない、食事がまずい、煙を検知できないなどが挙げられます。

年齢と共に嗅覚が低下するのですが、この場合は嗅覚低下で、男性は60歳代から女性は70歳代から目立ってくるといいます。嗅覚は少しずつ落ちるので嗅覚低下に気づくことができないといいます。

最近の研究では、嗅覚低下が運動機能の衰えを招くことも分かってきました。サルコペニアは筋肉量が減り筋力が落ちて歩行速度などの身体能力が低下した状態。

嗅覚低下とサルコペニアとの関係で、運動機能が正常な人は嗅覚低下は57%、サルコペニアの人は嗅覚低下は91%というデータがあるといいます。

味わい力(嗅覚・味覚)の低下 → 食に関する関心の低下 → 活動力の低下 → サルコペニアという悪い流れなっていると考えられています。

嗅覚をチェックする簡単な方法として、カレーの匂いをかぐ。カレーの匂いが分からない場合は嗅覚障害だといいます。

病気のサイン
鼻の病気
好酸球慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎のため鼻づまりが起こり、匂い分子が嗅細胞に届きにくくなると考えられています。

好酸球慢性副鼻腔炎はステロイド薬、内視鏡手術などで治療を行うといいます。再発しやすいので、毎日鼻洗いや鼻うがいをする必要があります。

ウイルス
風邪やインフルエンザの原因になったウイルスによって嗅細胞が障害されると、細胞が再生するのに時間がかかるので、数か月~1年以上匂いを感じにくくなる場合もあるといいます。

新型コロナウイルスに感染した初期に、ある日突然嗅覚障害が現れる人が多いといいます。特徴として、鼻水・鼻づまりなどの症状がなく約半数の人に現れるといわれています。

症状が現れる時期に個人差があり、早い時期の人や治った後の後遺症として嗅覚障害が現れる人もいるといいます。コロナによる嗅覚障害は現在は決まった治療法がありません。7~8割は1か月で自然に治っているといいます。

嗅覚を確認したい場合は、基準嗅力検査を受けましょう。無臭の検査室、脱臭装置がある耳鼻咽喉科や、嗅覚外来がある病院で受けることができます。

嗅覚トレーニング
嗅覚トレーニングは意識して匂いを嗅ぐ、嗅ぐ匂いは何でもよいといいます。例えば、ワインで嗅覚トレーニング、チョコレートで嗅覚トレーニング。

調理しながらニンニクを意識して嗅いだり、入浴剤の香りを楽しみながら入浴したり、意識して嗅ぐと嗅覚が鍛えられるといいます。

嗅覚低下の改善は期待できないが、予防効果あるという報告があるといいます。嗅覚障害や味覚障害がある場合本来は耳鼻咽喉科で治療します。

但し今の時期は新型コロナ感染の可能性があるので直ぐに病院へ行かない、患者相談窓口や医療機関に電話で相談しましょう。