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突然の痛み胃潰瘍とは?

胃潰瘍は突然胃に激しい痛みが起こる病気といわれています。胃潰瘍の原因や治療法をご紹介いたします。

胃の粘膜に異変
胃は食べ物を消化するために胃液を出します。胃酸はpH1~2の強い酸性だといいます。1日1.5L~2Lの量をだし、消化酵素も含まれているといいます。

このような強い酸性に覆われながらも胃が溶けないのは粘膜があるからです。しかし、何らかの理由で粘液が分泌しなくなると胃酸によって胃の粘膜が傷ついてしまいます。これが胃潰瘍状態だといいます。

胃の粘膜や組織が深くえぐれてしまい、えぐれる場所が血管の近くになると、出血してしまうこともあるといいます。重症の場合は、胃の壁に穴があいたり、腹膜炎を起こし命にかかわることもあるといいます。

主な原因はピロリ菌と痛み止めのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)といわれています。NSAIDsを服用していると胃潰瘍のリスクが20倍になるといわれています。

NSAIDsは、炎症を起こすプロスタグランジンという物質が作られるのを防ぐ薬なのですが、同時に胃の粘液も抑える効果があるため、胃酸を通しやすくなり胃の粘膜を傷つけやすくなると考えられています。

胃潰瘍の治療法
出血を伴う胃潰瘍であった場合は、止血するために内視鏡治療を行うといいます。出血している患部を鉗子でつまみ、熱で焼き固めたり(熱凝固)、クリップで留めたりするといいます。止血後は胃酸を抑える薬を服用します。出血が止まるまで入院して治療を行うといいます。

出血していない場合は、胃酸を抑えるPPI(プロトンポンプ阻害薬)か、P-CAB(カリウムイオン競合型アシッドブロッカ―)のどちらかを選択して使うといいます。P-CABのほうが強い作用があり即効性もあるため、最近ではP-CABを選択する場合が多いそうです。

ピロリ菌を除菌
ピロリ菌が原因で胃潰瘍になった人は治療で一時的に治っても、ピロリ菌の除菌治療をしないと再発するといいます。そのため、除菌治療も併せて行う必要があるといいます。

抗菌薬のアモキシシリン、クラリスロマイシンと、胃酸を抑えるPPIまたはP-CABの3剤を1日2回7日間服用するといいます。

除菌がうまくいかなかった場合は、クラリスロマイシンをメトロニダゾールに替えて2次除菌を行うといいます。2次除菌を行うと90%以上除菌できるといわれています。