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機能性ディスペプシアとは?

胃の痛みや胃もたれなど、腹部の不快な症状はディスペプシア症状といわれています。内視鏡検査をしてもはっきりした病気が見つからないことが少ないといいます。

胃の機能に異常があって起こっていると考えられることから、2013年から機能性ディスペプシアと呼ばれています。健康診断を受診した人の約15%の人が該当するといいます。

不快な症状は何故起こる?
胃の運動異常
食物は胃酸で溶かされるだけでなく、胃が動くことでもみほぐされて消化するといいます。そうした食物を胃から十二指腸に送る運動に異常があると胃もたれなどの症状が出てくるといいます。

また食事をすると自動的に胃の上のほうが膨らみ食物を貯める働きがありますが、その膨らみが悪いと、少し食べただけですぐにお腹が一杯になることも分かっています。早期満腹感といいます。

自律神経が胃の運動を調整しているのですが、自律神経はストレスや不安の影響を受けやすく、自律神経の乱れが機能性ディスペプシアの原因と考えられています。

胃の知覚過敏
胃酸が多く分泌されている訳でなく、健康な人と同量の分泌量であっても酸に対する刺激が強く感じるといいます。胃の痛みや空腹時の灼熱地獄感などが挙げられます。

治療法は?
運動機能低下の場合
運動機能改善薬のアコチアミド、モサプリド、トリメブチン、漢方薬の六君子湯(りっくんしとう)が使われることが多いといいます。

知覚過敏の場合
胃酸分泌を抑える薬のPPI、P-CAB、H2ブロッカーなどを用いるいいます。心理的要因が多い場合は、心療内科的なアプローチをし心理的負担を取り除くといいます。抗不安薬、抗うつ薬を使用することもあるといいます。

ストレスの少ない生活を
・腹八分目
・良くかんでゆっくり食べる
・脂っこいものを控える
・十分な睡眠をとる
・適度な運動をする

十分な睡眠と適度な運動は自律神経を整えるのに有効だと考えられています。

ストレスを溜めないというのはなかなか難しいのですが、仕事や家庭など症状が出るきっかけとなるストレスが分かっているのであれば、その原因をできるだけ少なくしたり、受け止め方を変える工夫をしてみることも大切なのではないでしょうか。